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平成29年度セミナー委員会報告

H29セミナー

 

平成29年度 セミナー委員会報告

 

平成29年9月2日(土)、竹園高校会議室において今年度の「家庭教育講座」が開催されました。今回は、筑波大学人間系教授 沢宮容子先生をお迎えし、「日常生活に活かす認知行動カウンセリング」と題して92名の会員がお話をうかがいました。

認知行動療法とはどのようなものか、悩んでいることを子どもと話し合う時の聴き方、変化を生んで良い循環へと導く方法、「とらえなおし」をして考え方を変える方法などをやさしく教えていただき、また、心を休めるマインドフルネスの新鮮な体験(レーズン・エクササイズ)もさせていただきました。 

柔らかな優しいお話しぶりで、心を動かされる様々な具体例も織り交ぜていただき、たいへん充実したひと時でした。ここでは聞き取った中の一部分をご紹介したいと思います。

 

🍀(悩みを子どもと話すときの)聴き方の具体的なポイント  

・丁寧に聴く。よく話しよく尋ね、頻ぱんに「確認」を求める。

・非言語(うなずき・アイコンタクトなど)に大きな効果、パワーがあることを知る。

あいづち、大きくうなずくところを選ぶ。その内容が強化されて子どもの心をサポートし、次の動機付けになるということです。

・「なぜ?」ということばに注意。

これは怖いことば。責められる感じがあって、子どもは防衛的になってしまう。このことばは慎重に使い、悪いことを注意するときは使わないつもりでいるぐらいがよいそうです。

・質問が続くときは、語尾を下げる。

質問が続いていくと、子どもが黙ってしまうことがあり、こんなときは語尾を下げてあいまいにすることで、質問する感じがずっと少なくなるそうです。

                                    

🍀 変化を生んで、良い循環へと促すためにできる方法

 

☘セルフモニタリング 

<具体的な情報を集め、自己観察できるようにサポートする方法>

・自分の行動をメモする。(こうしたら、こうなった。こう考えたら、こう行動して、気持ちよかった。など)書くことで頭の中にある考えや問題を外に出し、リストアップしてみると、自分がよくわかるそうです。

・自分が楽しいこと、やりがいがあることをみつけ、やってみる。増やしていく。

・よかったこと、感謝していること、元気が出たことを書き出してみる。

☘コーピング

<情報を一緒に整理し、無理のない対処や工夫を浮かび上がらせる方法>

・その子の「強み」を見つける

たった一言でも子どもは変わる。でも、その一言は、日頃からの様子をずっと見ている時に出てくるもの。その子の「強み」は、一緒にずっと考えてきて、そのうえで見つけていくことができるそうです。

・楽しいと思うこと、やりがいのあることを、なるべく多く持つ。

コストがかかりすぎると難しいので、効果と、無理なく長く続けられるかどうかを考えて。単に想像することでも。たくさんやってみるのがよいそうです。

落ち込んでいるときは視野が狭くなりがちなので、こうしたことを通して心の余裕を取り戻し、柔軟な対応ができるようになるのだろうと思います。

 

🍀 「とらえなおし」をして、考え方を変える方法

☘「自分のフィルター」の存在
人は、出来事そのものではなく、その「受け取り方」によって悩むものだそうです。

出来事から感情や行動には直接つながらず、その間に、独特なとらえ方、考え方のくせ、偏見といったような「自分のフィルター」があるということです。

 

資料の例でいうと、例えば

リストラされた。→失業したら、もうおしまいだ。→死んでしまおう。

リストラされた。→失業は望ましいことではないが、この世の終わりではない。→仕事を探して頑張ろう。 

 

この「受け取り方」ですが、根拠なく絶対的な考え(〜ねばならぬ。〜なんて耐えられない。おしまいだ。)は問題解決を難しくしますが、論理的かつ現実的な考え(〜のほうがいい。〜は好ましくないが、おしまいではない。)は解決の妨げにはならないそうです。

考え方を変えるには、「そんなこと、だれが決めたのか?」「もし仮にそうであってもどんな最悪なことが起こるのか?」といった論ばく、話し合いが必要だそうです。(この部分は資料)

 

☘「とらえなおし」をすることで、楽になる。

「とらえなおし」をするための、いろいろなアドバイスをいただきました。

 

・変えられるものを変え、変えられないものは受け入れる。

・他人と過去は変えられないが、自分の関わり方、見方は変えることが出来る。
・相手を変えようとするのではなく、わかろうとせよ。

・「この人に悪意はない」と思うと、90%は楽になる。悪意はなくスキル不足なだけ。自慢したいだけ。

・怒りをぶつける人、怒っている人は困っている人。この人も精一杯やってるんだなあと考える。

・いやな思いをした時は、チャンス。

・「子どもは言うことを聞くべきだ」というのはビリーフ(自分のフィルター、偏見…)ではないかと、自分でツッコミを入れてみる。

・自分が後悔し、自分を責めていることに対して、「あの時の自分には、それが精一杯だった。」と考えて許してみる。

 

以上、聞き取った中から一部、紹介させていただきました。「とらえなおし」ということがよくわかり、なるほどと目が覚めるような、あっという間の90分でした。

 

個人的な事柄からですが… 沢宮先生が以前、ある番組にお出になった時、こんなエピソードを紹介なさっていました。

 

…ある女性が、結婚して数年たち、家庭内での夫への不満が募ってもう無理かも知れないと思うようになった。

理想は両親の姿であって、現実とのギャップに悩んだ。母親にだけ悩みを相談したが、母がつらくなるだろうと考え、相談できなくなった。そのうち、それまでほとんど連絡をとっていなかった父親が急に訪れ、何気ない会話の後、帰り際に「ナチュラルだよ、君。」と一言ことばをかけてくれた。その一言で心がほっとし、ありのままでよいのだと気づいた。20年以上たったが、その後、夫と仲良く過ごしている。…

 

この一言について先生は、「答えを与えているわけでも、アドバイスしているわけでもない。心の中にある答えを引き出すような励ましだったのではないか。」、また、「普だんの親子関係、子どもを見守るという関係があったからこそ、この一言がある。」と、コメントされていました。

 

この時、私は心を打たれて見ていましたが、なにかよくわからない感じもあったのです。でも、今回の講演をお聴きして、自分なりに理解できました。

 

父親の一言によって、「両親の家庭が理想で、そういう家庭をつくらなければいけない。そうでなければ、お終いだ。」という「自分のフィルター」から解き放され、「現在の自分に合う家庭を作れば良い。」、「両親とは違っていても、以前の家族のきづな、両親の愛情は変わることがない。」という、現実的で冷静な「とらえなおし」をすることができたのだと思います。それはやはり、知らないうちに娘にそのような「フィルター」を持たせることになった父だからこそ、力のある一言だったのでしょうし、小さい頃から長くずっと見守っていて、この子には乗り越えていく何かの「強み」があると、分かっていたのだと思います。

 

この講演をお聴きする前と後の自分の違いを感じつつ、ご多忙にもかかわらず講演をお引き受けくださった沢宮先生、またお力添えくださった皆さまに心から感謝いたします。

| category 専門委員会 | posted by 竹園高校PTA |